虹明かり

雪が頻りに降る中、少年は樹氷の並木道を風を掃いながら歩く。
そしてたどり着いたのは、深い森の中にある廃屋。

その廃屋の中で少年；キィヤナが見付けたのは、ぼろぼろの少女の肖像画。
キィヤナは、『彼女』に恋をしてしまった…。

その肖像画には、幼い筆跡で【最愛の娘マクシィの８つの誕生日に…】と、妙にいびつなタイトルが記載されていた。



そして…幾度目かの楽園の扉が開かれる……



やがてキィヤナは彼の理想を求め、自身の鍵穴を見付け
やがて彼の楽園を求め、自身の少女を見付けるだろう…。

禁断に手を染め、幾度も恋に堕ちていく。
いつの時も『Ｍ』と『Ｋ』は求め合い惹かれ合う。



…幾度となく『Ｍ』が見せる幻影、それは失ったはずの『Ｍ』の面影。
嗚呼…その美しき不毛の世界は幾つの幻想を疾らせていくのだろう…