マクシィの楽園[→ Side:M →]
『…オレは生涯彼女を愛する事は無いだろう。
しかし彼女と言う存在はオレにとって特別な意味を孕むだろう。
…何故なら、生まれてくる子の名は遠い昔にもう決めてあるのだから…』
ずる、ずる、と這う血まみれの男
愛しい娘に会う為に家の扉に手をかける
…が、そこで男−キィヤナ−は息絶えた…。
娘−マクシィ−は病を患っていた
脆い毛布に包まりこほんこほんと咳をしながらキィヤナの帰りを待つ
…が、そこでマクシィは正気を失った…。
「ねぇパパ、楽園に行きたいなぁ!」
「ねぇパパ、一緒にその楽園に行こうねぇ!」
誰も居ないその部屋の中で、痩せこけたマクシィはただ死体に向かって楽しそうに語りかけ続けた。
「ねぇパパ!」
『…どうしたんだ、マクシィ』
「明日は何の日か知ってる??」
『…勿論。世界で一番可愛い女の子の誕生日』
「にゅふふ〜!あたしねぇ、お誕生日プレゼントは絵本がいいと思うなぁ!」
マクシィはただ、死体に語りかけ続ける…
「ねぇパパ、その楽園って綺麗なお花がいっぱいあるのぉ?」
「ねぇパパ、そこだと苦しくないのぉ?」
「ねぇパパ、そこではずっと一緒に…いられる…?」
「…ね…パ、パぁ……」
そしてマクシィは
誰にも知られずに、いつまでも父親;キィヤナの幻想を見続けて
静かに息を引き取った…
しかし彼女と言う存在はオレにとって特別な意味を孕むだろう。
…何故なら、生まれてくる子の名は遠い昔にもう決めてあるのだから…』
ずる、ずる、と這う血まみれの男
愛しい娘に会う為に家の扉に手をかける
…が、そこで男−キィヤナ−は息絶えた…。
娘−マクシィ−は病を患っていた
脆い毛布に包まりこほんこほんと咳をしながらキィヤナの帰りを待つ
…が、そこでマクシィは正気を失った…。
「ねぇパパ、楽園に行きたいなぁ!」
「ねぇパパ、一緒にその楽園に行こうねぇ!」
誰も居ないその部屋の中で、痩せこけたマクシィはただ死体に向かって楽しそうに語りかけ続けた。
「ねぇパパ!」
『…どうしたんだ、マクシィ』
「明日は何の日か知ってる??」
『…勿論。世界で一番可愛い女の子の誕生日』
「にゅふふ〜!あたしねぇ、お誕生日プレゼントは絵本がいいと思うなぁ!」
マクシィはただ、死体に語りかけ続ける…
「ねぇパパ、その楽園って綺麗なお花がいっぱいあるのぉ?」
「ねぇパパ、そこだと苦しくないのぉ?」
「ねぇパパ、そこではずっと一緒に…いられる…?」
「…ね…パ、パぁ……」
そしてマクシィは
誰にも知られずに、いつまでも父親;キィヤナの幻想を見続けて
静かに息を引き取った…
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