今日は素敵な記念日ですから
今日は特にミッションも無く、所謂平凡な一日と言うものになりそうな朝だった。
折角の休日に二人して家に閉じこもっているのも、天使として…悪魔として、どうかと思ったのでンジェラに声をかけたのだが、
「面倒ですネェ」
の一言で一蹴されてしまった。
そんなンジェラに半ば意地を張って部屋を飛び出したは良いものの、特に目的も無いものだから。
ふらふらと歩いてはみたが、結局はいつも行く近場の公園にたどり着いてしまった。
いつも二人で隣り合って座るブランコに一人で座る。
朝早いせいか、誰も居ない。
人気の無い、薄明るい小さな公園で一人ブランコを漕ぐ自分の姿を客観的にありありと想像してしまい、つい空恐ろしく感じてしまう。
「……」
無言で、ブランコをゆるりと揺すった。
「……あ…、」
バタン!と勢い良く玄関の扉が開かれ、床に寝そべっていたンジェラが驚いて飛び起きる。
何事かと玄関の方へ視線を寄越すと、そこには無表情の癖に切羽詰まったような表情をしたイーヴィルドが汗をだらだらと垂らし、息を切らして立っていた。
「おい、イディ…うるさいですヨォ。こっちは気持ちよーーく昼寝してたって言うのに」
心底うざったそうな顔で吐き捨てるンジェラを見て、イーヴィルドはゆっくりと口を開いた。
やはり表情は薄いままで、声の抑揚も薄っぺらいままで、一言、
「ありがとう」
と、言った。
折角の休日に二人して家に閉じこもっているのも、天使として…悪魔として、どうかと思ったのでンジェラに声をかけたのだが、
「面倒ですネェ」
の一言で一蹴されてしまった。
そんなンジェラに半ば意地を張って部屋を飛び出したは良いものの、特に目的も無いものだから。
ふらふらと歩いてはみたが、結局はいつも行く近場の公園にたどり着いてしまった。
いつも二人で隣り合って座るブランコに一人で座る。
朝早いせいか、誰も居ない。
人気の無い、薄明るい小さな公園で一人ブランコを漕ぐ自分の姿を客観的にありありと想像してしまい、つい空恐ろしく感じてしまう。
「……」
無言で、ブランコをゆるりと揺すった。
「……あ…、」
バタン!と勢い良く玄関の扉が開かれ、床に寝そべっていたンジェラが驚いて飛び起きる。
何事かと玄関の方へ視線を寄越すと、そこには無表情の癖に切羽詰まったような表情をしたイーヴィルドが汗をだらだらと垂らし、息を切らして立っていた。
「おい、イディ…うるさいですヨォ。こっちは気持ちよーーく昼寝してたって言うのに」
心底うざったそうな顔で吐き捨てるンジェラを見て、イーヴィルドはゆっくりと口を開いた。
やはり表情は薄いままで、声の抑揚も薄っぺらいままで、一言、
「ありがとう」
と、言った。
コメントを書く...
Comments