骨折
初めは、興味など全く無かった。
自分の周りにいるヒトたちと何も変わらない、自分にとっては無価値とも言っていいほどの存在。
…それは、急だった。
その人がたまたま一人で、自分の隣に立っていた。
自分は普段から孤独を好んでる為、一人でいることが多い。
たまに知り合いに話し掛けられたら付き合う、と言った程度。
そんな自分に比べて、その人は大体決まった複数の友人と一緒にいることが多い。
そんな彼女は、表情がころころと変わる、犬のようだった。
自分の隣に立っている彼女は、唐突に話し掛けてきた。
今まで一言も話したことが無い自分に、いとも友人であるかのように。
それ以来、知らず知らずの内に彼女を目で追うことが多くなった。
彼女は案外社交性が無いみたいで、一人でいることもよくあった。
授業を真面目に聞いている時もあれば、居眠りしていたり携帯をイジっていたり様々だ。
昼食は食堂で友人と食べていて、学食だったりコンビニで買ってきたようなお握りだったり、お弁当だったりした。
授業が終わるとすぐに居なくなる。
そして帰りのバスの中で眠っていたり携帯をイジったりしている姿を何度も見た。
同じ講義を結構受けていたのだが、流石に成績までは分からない。
先日、ある講義で自分はいつものように爆睡していた。
講義も中盤という頃に、遅刻した彼女がこっそり入ってきて自分の隣に座ったのである。
実際、自分と彼女の間には3つほどの空席があったので、隣というほど近くはない。
彼女はいつものように、こちらを見ることなく携帯をイジっていた。
暫く見ていたところ、彼女には新たにはかなげな印象を抱いた。
どちらかと言うと自分に近い、孤独を好んではいるが世間体や日常生活に支障をきたさない為にヒトと付き合っている、そんな印象だ。
……ああ…、彼女が他人と話しているのが許せない。
本当は感情が顔に出にくいくせに、無理して笑っているくせに。
それは友達から貰ったモノなんだってね。
ただのトモダチから貰ったモノをなんで肌身離さずつけてるの?
淡白な君がそんなに執着するモノって、何?
ねえ、君の と、 と、 を、見付けたんだ
本当は も見付けたんだけどね
ちょっと遅かったみたいだなぁ…
安心して話せばいいよ、自分はいつだって君を見てる、からねぇ
自分の周りにいるヒトたちと何も変わらない、自分にとっては無価値とも言っていいほどの存在。
…それは、急だった。
その人がたまたま一人で、自分の隣に立っていた。
自分は普段から孤独を好んでる為、一人でいることが多い。
たまに知り合いに話し掛けられたら付き合う、と言った程度。
そんな自分に比べて、その人は大体決まった複数の友人と一緒にいることが多い。
そんな彼女は、表情がころころと変わる、犬のようだった。
自分の隣に立っている彼女は、唐突に話し掛けてきた。
今まで一言も話したことが無い自分に、いとも友人であるかのように。
それ以来、知らず知らずの内に彼女を目で追うことが多くなった。
彼女は案外社交性が無いみたいで、一人でいることもよくあった。
授業を真面目に聞いている時もあれば、居眠りしていたり携帯をイジっていたり様々だ。
昼食は食堂で友人と食べていて、学食だったりコンビニで買ってきたようなお握りだったり、お弁当だったりした。
授業が終わるとすぐに居なくなる。
そして帰りのバスの中で眠っていたり携帯をイジったりしている姿を何度も見た。
同じ講義を結構受けていたのだが、流石に成績までは分からない。
先日、ある講義で自分はいつものように爆睡していた。
講義も中盤という頃に、遅刻した彼女がこっそり入ってきて自分の隣に座ったのである。
実際、自分と彼女の間には3つほどの空席があったので、隣というほど近くはない。
彼女はいつものように、こちらを見ることなく携帯をイジっていた。
暫く見ていたところ、彼女には新たにはかなげな印象を抱いた。
どちらかと言うと自分に近い、孤独を好んではいるが世間体や日常生活に支障をきたさない為にヒトと付き合っている、そんな印象だ。
……ああ…、彼女が他人と話しているのが許せない。
本当は感情が顔に出にくいくせに、無理して笑っているくせに。
それは友達から貰ったモノなんだってね。
ただのトモダチから貰ったモノをなんで肌身離さずつけてるの?
淡白な君がそんなに執着するモノって、何?
ねえ、君の と、 と、 を、見付けたんだ
本当は も見付けたんだけどね
ちょっと遅かったみたいだなぁ…
安心して話せばいいよ、自分はいつだって君を見てる、からねぇ
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